パンティストッキ

　連休明けでしょ、ものすごく眠ったのに、まだまだ眠りたいの、なんて甘えた雰囲気で出社したらば、えてして、周りもそんな雰囲気です。全員が桃井かおりのようなアンニュイさでトローンとしております。


　そんな雰囲気はお構いなしに若干いそがしめな火曜日でして、半覚醒のままエッチラ・オッチラと業務を遂行すればなぜだかたいした仕事量ではなくて、覚醒するまでもなく業務終了。


　家に帰れば、洗濯物が溜まっておりまして、なぜだか連休中に洗濯をするタイミングを失ってしまいまして、洗濯機からあふれ出る使用済みトランクスたちの『私たちを早く洗ってください!!そして、またはいてください!!!』という訴えから目をそらしているのが、現実です。


　いや、土日って、無鉄砲なほどに強風でしたでしょ、おっちゃん、小型犬が吹き飛ばされるのを目の当たりにしてしまったんですから。まあ、犬なんて吹き飛ばされても無表情だったんですよ。


　そんな強風の日に、干してごらんなさいよ、トランクスが飛んでいきますよ、風に乗って。そりゃあさあ、トランクスに花の種と手紙でもくくりつけてとばして、それをどっかの山村の無垢な学童が拾って、種植えて、『きれいなパンジーの花が咲きました』ってお返事が返ってきたら、ちょっとした美談でしょうけど、おっちゃんはそこまで面倒見れませんよ、義務教育やないんやから。


　だから、洗濯しなかったんです。でも、洗濯しないといけないんです。