ルシアン・ヒルの上で

　今日も送別会。今日は大勢の飲み会で、知らない人もいっぱい来るから気乗りしていなかったのですが、いきなりものすごくテンションの下がる出来事が。店に着いてタバコに火をつけたら、その瞬間に、知らない女性が、『ケムいんだよね!苦手なんだよね!』と。しかも僕に直接に言わずに幹事の人に言う。でも、周りに聞こえるように。幹事の人は、色々と挨拶に回っていて、その人の所に行っただけなので、凄く困ってしまって、それとともに場の空気が凍てついたようになる。
　名前も知らなくて、顔もよくわからない人だったので、僕はただただ呆然としてしまっていたら、周りの喫煙者たちが結構怒り出して、ひそひそ声だけど。タバコを吸わない人たちも怒り出して、とてつもなく場が白けてしまった。こんなにしらけた飲み会はかつてなかったなあ。20人くらいの飲み会で、約半数の人がタバコを吸うわけで、その中で僕がたまたまターゲットになってしまったのですが、ほかの人たちはもう、『俺が言われていたらキレてたよ』とか言い出して、わりと収拾がつかなくなってしまいました。
　その女性は、いたたまれなくなったのか逆ギレしたのか知らないけど、僕に向かって『ごめんね!吸ってもいいからね!』と言い残して途中で帰っていきました。喫煙者たちをにらみつけながら。途中で帰るのもいかがなものかと思うし、何の解決にもなっていないような。別に解決なんてどうでもいいけど、せっかくの送別会なのに、白けた空気をどうしてくれるんですか、と。
　僕は、タバコを吸いますよ。本数だって少なくはないです。でも、ルールは最大限守ります。ポイ捨てはもちろん、歩きタバコは一切しません。禁煙の場所では決して吸わないし、吸ってもいい場所でも、もし嫌がる人がいたり、『吸わないで欲しい』と言われれば快くやめます。ただ、居酒屋の座敷なんて、吸ってもいい場所だし、何の疑問も持たずに着席したら吸いますよ。ただやっぱり、名前も知らないような人からいきなり頭ごなし、かつ、間接的にあんなこと言われたら腹も立ちますよ。嫌煙者の権利だって、僕なりには理解しているつもりですが、やっぱり言い方ってあるじゃないですか。あんな言い方される筋合いはないですよ、と。
『いやあ申し訳ないですけど、タバコ控えていただけませんか?』と、こんな感じで言われたら、こっちとしても、『ああごめんなさい』とお互いに嫌な気持ちもせずに済むじゃないですか。それともやっぱり喫煙者のエゴ?