おまえはアジアのパピヨン

金曜日は、飲みましたよ。先日送別会をした人も出席しましたから、やっぱり、すぐにでも飲むことになりました。しかもその人ね、10月から電撃復帰するんですよ。我々としては大歓迎なわけです、仕事量も元に戻るし、仲の良い人がまた戻ってくるし。ただね、我々がいくら歓迎してもね、やっぱり無責任に『戻ってきてよ』と声高に歌い上げることもしにくいじゃあないですか。さんざんに悩んで辞めた仕事ですから、復帰する際も慎重にさあ。んでも、熟考の末に決めた復帰ですからね、歓迎しますよね。
んでまあ、隣の席の女の人の恋愛話を延々と聞かされました。なんかもう、ものすんごくネガティブでさあ、途中から泥酔して、泣き喚くわ、怒鳴り散らすわで、その程度ときたらまあ、まわりの人間、酔うに酔えないくらいで、辟易しました。あんなさあ、自分の肛門見せるような真似、好ましくないですよ。
　本人は、朝起きれば覚えてないんでしょうけど、覚えている僕は、なーんだかいやなもの見せられたなあ、って、僕、明らかにそっち方面に対して厳しくなってませんか。いや決して、そっち方面の話が嫌いっていうことではないんですけどね、僕だって、人に色々とぶちまけてしまうタイプですし。なんだろうね、その辺の線引きって、自分でもまだ把握していないんですけどね。と、兎に角、昨日の恋愛話は、テンションが下がってしまいました。　だから、そっち方面は他の人に任せて、僕はもう好き勝手にやらせてもらいました。そうでもしなければ、やってられねえ。というわけでね、ついに会社の飲み会で解禁してしまいましたよ、『ヘレン・ケラーのものまね』と『子宮のものまね』と『火乗るの墓トーク』！本当さあ、一か八かのギャンブルでしたけどね、大丈夫でしたよ。
やっぱり、酒の席でこれをやると、すっきりするなあ。入社以来、苦節一年、ようやく自分自身の本来の飲み方というものを曝け出すことができまして、ダウナーな恋話があっても、逆によかったのかなって。